体の不調は足指の変形が関係する!?足の指の変形の種類と原因。まっすぐに治す方法を紹介!
足指ドクターによる解説
YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗
理学療法士、足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(7万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。
足指がこんな状態なら要注意!足指の変形は万病を招く
足指が曲がっていない人はほとんどいません。それは靴下や靴を履く文化になったことが大きな要因です。足指の写真を見て、自分の足をチェックしてみてください。代表的な足指の変形には、次のようなものがあります。
- 外反母趾(がいはんぼし)
- 内反小指(ないはんしょうし)
- 浮き指(うきゆび)
- かがみ指(別名:ハンマートゥ)
- 寝指(ねゆび)
外反母趾(がいはんぼし)
足指の変形の代表格です。両足を揃えて、左右の親指の間にVの字の隙間ができます。そこに人差し指が、足指の付け根まで入ると「外反母趾」です。体を支える大黒柱。親指が曲がることで、足だけでなく体全体に力が入らなくなります。
内反小趾(ないはんしょうし)
爪のこところに隙間ができれば内反小指といいます。小指の付け根が赤かったり、小指の爪が小さかったり、薬指と小指の間にタコができていれば可能性が大きいですね。小指は体重が外側にかからないように制御しています。小指が使えていない人は、体重が外側にかかるので「O脚」になりやすいです。さらには体の左右差による「肩こり」や「首こり」も起こしやすくなります。
かがみ指(ハンマートゥ)
上から見ると2〜4指の爪が、真下を向いていたり、見えにくかったら「屈み指」です。「かくれ屈み指」というものもあり、体重がかかった時だけ足指がギュッと曲がる人がいます。屈み指は足のブレーキです。屈み指のクセがついていると、常に体にブレーキがかかります。転びやすかったり、つまづきやすかったり。さらには体が疲れやすく、足のふくらはぎがパンパンになりやすいです。姿勢も猫背に近づき、歩き方に異変が出てくるのも「屈み指」のせいかも知れません。
親指の浮き指(うきゆび)
真正面から見て、爪が見えない状態、もしくは他の指の爪の向きと違って上に反り上がっている状態であれば浮き指です。靴下の親指の部分がいつも破れるという人はうきゆびの可能性が高いです。
小指の浮き指(うきゆび)
名刺でも良いですが、小指の下に入れてスカスカ入るようであれば浮き指です。保育園調査でも3歳児の浮き指率は70%以上。歯科医院での調査では浮き指率は99%でした。
寝指(ねゆび)
小指や薬指が真横に寝転んでいたり、くの字に曲がっていたりすれば「寝指」です。
爪の向きを見ればわかりやすいと思います。親指に比べると、薬指や小指はないがしろにされやすいです。しかし手の小指がなければ、包丁を握ってものを着ることも難しくなります。野球のバットやゴルフクラブも同様で、小指がなければtからを入れることができません。足も同様ですが、小指が使えていない人は、まっすぐ立つことも歩くことも難しくなります。
外反母趾は知っていても、「内反小指」や「浮き指」、「かがみ指」、「寝指」は聞いたことがない人が多いかもしれません。従来、あまり問題にされてこなかったからです。しかし、足指と体の関係を調べると、これらの足指の変形によって体のバランスを崩し、全身に悪影響を与えていることが分かりました。まさに、足指の変形が「万病の元」だったのです。
ここでは一般的な診断・治療・原因を交えながら、自分でできる解決方法を説明をしていきたいと思います。以下のサイトをご参照ください。
予防医療のカギは「足指」にあり
体の不調の場合、その多くは遺伝・加齢・筋力低下・病気のせいではなく、足指の変形に原因があります。足指を広げて伸ばし、足指の変形を改善していくと、つま先が上がるようになったり、体が本来の力を発揮できるようになり、踏ん張る力がアップするため予防医療につながるのです。
上の写真をご覧ください。「足指を広げる」がテーマの、私の講演会の風景です。会場に杖をついて来られた70代の女性が、背中で組んだ両手に、体重70Kgある私を乗せても、ビクともしません。実は、この女性はひざに痛みがありました。それが、足指を広げたら、このように私を軽々と支えられるほどに踏ん張る力がついたのです。
私は、講演会で、よくこの実験を行います。足指を広げると、いかに踏ん張り力がつくかを、見える形で知っていただきたいためです。目の前で見ると、みなさんびっくりされます。足指が広がれば、年齢と関係なく、このように踏ん張りがきいて、不調がない体になるのです。
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