足指を広げて(=ひろ)伸ばす(=のば)、足指と足のストレッチ、ひろのば体操とは!?

足指ドクターによる解説

YOSHIRO YUASA
湯浅慶朗

理学療法士、足指博士、足指研究所所長、日本足趾筋機能療法学会理事長、ハルメク靴開発者。元医療法人社団一般病院理事・副院長・診療部長。専門は運動生理学と解剖学。足と靴の専門家でもあり、姿勢咬合治療の第一人者でもある。様々な整形疾患の方(7万人以上)を足指治療だけで治してきた実績を持つ。

目次

ひろのば体操とは?

「ひろのば体操」とは、2008年に湯浅慶朗が考案・開発した、足指を広げて(=ひろ)伸ばす(=のば)、足指と足のストレッチのこと。左右の足を合わせて1日1回、5分もやれば効果があります。驚くほどカンタンにできるので、まずは映像を見ながら実践してみましょう!やり方さえ覚えてしまえば、寝る前でも、お風呂の中でも、テレビを見ながらでも、いつでも気軽にできる体操です。まずは、3ヶ月を目標に続けてみてください。

ひろのば体操の正しいやり方

動画で解説

STEP1

いす、または床の上に座り、片方の足を太ももの上に乗せる

・膝をなるべく倒す
・足首が上に反らないようにする
・ももの上にきちんと足を乗せる

・足の甲はしっかり反らせましょう
・足首が少し太ももから出るようにします

STEP2

足指の間に、手の指を入れる

・手指の根元に、1本ずつ足指の先端を入れる
・足指の根元にすきまができるようにする

・手の根元に足指の先端だけが乗るようにする
・手の根元にぴったりと足指先密着させる


STEP2-2

足指の間に、手の指を入れすぎないように

⭕️OK

・足指が手の指から出ないくらいが理想です

❌NG

・足指の根元まで手指を入れるとうまく曲げれません


STEP3

足指を入れた手を優しく握る

⭕️OK


・足指の付け根より少し上に手がくるよう、優しく握る
・手の親指で足の親指を軽く押さえる

❌NG


・手の指を足の付け根いっぱいまで差し込んでいると反らせにくい


STEP4

足指を甲の方へそらす

・優しく、ゆっくりと反らせる
・手の根元で足指先を押すようなイメージ
・足指の関節が90度になると理想的
(かたい場合には無理をしない)
・反らせたら5秒以上キープ
(かたい場合には30秒キープする)

・やさしく、ゆっくりと
・甲を伸ばすイメージで反らせていく
・手のひら全体で足裏を軽く押す
・反らせたら5秒以上キープ
(かたい場合には30秒キープ)


STEP5

STEP4を繰り返す。STEP4を繰り返したら、逆の足も同じように反らせる。両足で最低5分ほどできればOK。かたい場合には、片足10分ほど行うと効果的です。

足指がひらかない人は時間を長めに

足指のパーができない、足指の変形がひどい場合には、1日30分を目安に頑張ってみましょう。「ひろのば体操」の直後が、足の筋肉が柔らかいので、「パー」の練習をすると効果的です。まずは30秒間の「パー」ができることを目標にやってみましょう。

ひろのば体操の応用編

体の不自由の方など、自分で「ひろのば体操」を行うことが難しい場合には、まわりの人がしてあげることもできます。下の動画のように、やり方は自分で行う基本型と同じです。相手の人の足に向き合い、足首を持って左足の指は右手で、右足の指は左手で伸ばしてあげましょう。

大事なのは力加減です。誰かにしてあげるときには、自分で行うときよりも優しくゆっくりを意識して、力を入れずに行ってください。決して強くやってはいけません。寝たきりの人などは、足指に手を入れるだけで痛がる人もいます。無理をしないで、相手の方の様子を見ながら、優しく行ってください。

たとえ足が不自由で、車イスや寝たきりの状態であっても、継続して繰り返し行うことで、足指の状態は必ず変わっていきます。もし、足指の間が硬くて入らない場合には、つま先全体を握って足指を伸ばしてください。そして、足指一本一本を少しづつひらくようにして見てください。

小指をしっかり伸ばすやり方

ひろのば体操の基本のやり方だと、足の小指が外に余ります。小指が変形していて、その小指をしっかりとストレッチしたいという人もいるでしょう。その場合には、上記の動画の1:45からを参照してください。足の親指と人差し指をまとめてはさみます。そして、握りを一つずつ小指側にずらして、足の小指を手の薬指と小指ではさむ形にしましょう。その状態だと、小指もしっかりストレッチすることができます(マキノ出版:足・ひざ・腰の痛みが劇的に消える足指のばし P.12を参照)。

寝たきりの人でも足指の力は重要

ベッドで寝返りを打てないと、褥瘡という、皮膚のただれに悩まされがちです。そこで、介護の現場では、よく寝たきりの人に膝を立ててもらい、その膝を横に倒すことで上体を回転させ、寝返りできるようにします。その際も、指に踏ん張る力があると、寝返りが打ちやすくなります。「ひろのば体操」で足指を広げれば、ご本人も介護する人も楽になります。

ひろのば体操の科学的根拠と臨床データ

浮指が改善し、運動能力がアップ!

2012年に筑後地区保育士会の依頼により、なぜ現在の子供達は運動能力が低下していっているのかを調べるために調査がスタート。靴の履き方や選び方による足指の変形が原因の一つであることが判明しました。そこで「ひろのば体操」でどれくらい運動能力が変化するのかを1年間かけて調べていきました。すると全ての保育園で運動能力が向上し、転倒予防にも効果があることが実証されました。

姿勢改善し、口呼吸が鼻呼吸に!

2017年に新たに寝たきりゼロの国づくりの第一歩として、理学療法士と歯科医師がタッグを組んで久留米市の保育園で研究をスタートさせました。「ひろのば体操」後2ヶ月で、園児たちの姿勢や呼吸に顕著な改善が見られました。理想姿勢の割合が大幅に増加し、それに伴ってストレートネック角が減少し理想角度に近づいています。さらには口呼吸率も低下ししたことで、足指と姿勢、姿勢と口呼吸に相関関係があることが実証されました。

変形性膝関節症などの関節痛に抜群の効果!

変形性膝関節症や椎間板ヘルニアなどの痛みに対して、どんな治療をしても改善されず、手術や薬しかないと言われた人でも、寝返りが出来ないような強い痛みほどたった1回の施術で4週間以内に改善できるのは、痛い部分に対するアプローチではなく、足元に対するアプローチだからです。ひろのば体操は、時間を長くかければかけるほど、その効果はより短期間に現れてきます。

外反母趾の痛みや変形にもたった1回で効果が!

痛みは平均3週間前後で外反母趾用ソックス無しでも感じなくなっていきます。「ひろのば体操」はクセづいて崩れた足指と足裏バランスを整え、足裏の筋力を取り戻すことで、本来のアーチを作ることができます。それにより姿勢が改善し、全身の不調の改善につながります。

NHK番組などでも特集されています

NHK BSプレミアム「美と若さの新常識」 2019年6月21日


NHK「ガッテン」2018年7月18日

NHK「サキどり」Part.2

NHK「サキどり」Part.1

ひろのば体操の開発秘話

私は若い頃、歩けなくなった患者さんを再び歩かせる理学療法士の仕事ぶりをテレビを見て、とても感動しました。それが、この仕事を選んだ動機です。ところが、いざ現場で働き始めると、ことはそう簡単ではありませんでした。リハビリを教科書通りに行っても、歩けるようになる人が少なかったのです。

もちろん治る人もいるのですが、治らない人がいるばかりか、かえって悪化する人さえいました。色々工夫してみましたが、答えはいっこうに見つかりません。ついには理学療法士としての自信をなくし、勤めていた病院を退職してしまいました。いったい、体が治る治らないの違いは、どこにあるのかー。別の視点から答えを見つけようとしていた私は、ふとしたきっかけで足指にたどり着いたのです。

ひろのば体操の開発秘話

ひろのば体操の掲載された新聞

西日本新聞で連載(全22回)テキスト

2013年に西日本新聞連載が始まり、症例を通しながら「ひろのば体操」を紹介して頂きました。当初5回ほどを予定していた連載も大好評につき22回まで延長され、新聞を読んで「ひろのば体操」を実践した方からも膝痛や腰痛が治ったという喜びの声を聞きました。

ひろのば体操が掲載された雑誌

これまで多くの健康雑誌などに「ひろのば体操」を紹介して頂きました。思うような結果を出せなかった理学療法士が、遠回りをして発見した体の真実を、多くの人に知って頂き、足指を広げる「ひろのば体操」で人生を変えていただければ嬉しく思います。


参考文献

1)  外反母趾の機能解剖学的病態把握と理学療法.湯浅慶朗.理学療法 第31巻 第2号 2014.2 P159-165
2)『足指をそらすと健康になる』湯浅慶朗/著 PHP研究所 2014.6
3) 日本整形外科学会編:整形外科学用語集,第8版.南江堂,東京,pp56,77,169.
4) 渡邉耕太:足趾の疾患 成人lessor toe障害.槌趾,ハンマー趾,鉤爪趾.関節外科,2013, 32: 80-86.

湯浅慶朗(YUASA YOSHIRO)
足指研究所 所長
理学療法士、足指博士、足指研究所 所長。ハルメク靴の共同開発者。東京大学で研究を行う。

病院で理学療法士として高齢者医療(リハビリ)に携わる。現代医療のあり方に疑問をもち、病院を退職。妻のO脚改善をきっかけに足指の研究に入る。一生歩き続けられる体をつくる「ひろのば体操」を考案。西日本新聞連載「お茶の間学・足指伸びてますか~」(全22回)が人気となり、NHK「サキどり」「ガッテン」などで足育として取り上げられ、大きな反響を呼び、足指研究所で足腰の相談に乗るほか、病院の再建をはじめ、一般や学生、児童向けの講演活動を行っており、日本国内だけでなく、ニューヨークやバンコクなど、世界各地を飛び回っている。

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