【病院の真実1】リハビリ・マッサージ・筋膜リリース・カイロも痛みを取り除く施術ではなく、その場しのぎのもの。長年通っている方は治っていない証拠。

目次

病院やクリニックでの治療は「その場しのぎ」

病院に通い続ける=繰り返し通っている地点で治せていない

皆さんはひざや腰の治療で、病院やクリニックにどれくらいの通っているでしょうか?私のもとには病院や整形外科、マッサージや鍼灸に通い続けたけれど、痛みを取り去る施術ではなかったという方が大勢来ます。「腰の痛みがなかなか取れません」「ひざが痛くて歩けなくなりました。」「将来歩けなくなるのではないかと心配です」など、体の痛みを訴える患者さんがほとんど。短い方だと3年、長い方だと20年間、病院やクリニックのリハビリに通い続けていると言います。

病院や整形外科はもとより整体院、整骨院でのマッサージや筋膜リリース、鍼灸治療院、カイロプラクティックなどさまざまな施設を訪ね歩き、治療のほとんどすべて試してきた、という人も少なくありません。「それなのに、まったく良くなりません」と患者さんたちは口をそろえて言います。

「そうだろうな」と私は思います。なぜなら、リハビリもマッサージも筋膜リリースも鍼灸もカイロプラクティックもストレッチも、どれも痛みを取り去れるような施術ではないからです。全く効果がないわけではありません。施術中や施術直後はそれなりに痛みが軽くなったように感じると思います。しかしそのいずれもが、言葉は悪いですが「その場しのぎ」でしかありません。

少しの間は痛みが改善したように感じられるけれども、すぐに元の状態に戻ってしまいます。それでも中にはリハビリや施術効果が気に入って、何年も通い続ける人もいます。そういう人は「ようやくいい病院・治療院に巡り合えた!」と言うのですが、私は内心、「いや、繰り返し通っている時点で『治っている』とは言えないんだけどな」と思ってしまいます。

私の目から見ると、施術側は根本的な解決にならないことがわかっているのかいないのか、患者さんに「ここに来れば体がラクになる」と思わせるよう仕向けているとしか思えないのです。繰り返しリハビリや施術を受けても、痛みが改善・解消しないのは、痛みの原因を特定できていないからです。

99%の病院やクリニックでは、痛みの原因を特定できていない

「痛みのある場所」と「痛みの原因の場所」は全く異なる

なぜ特定できないのかというと、腰痛やひざ痛、肩こりなどは、痛みのある場所と痛みの原因のある場所が一致していないことがほとんどだからです。切り傷や骨折などの外傷によるものや、胃痛や腹痛などの内臓痛によるものであれば、痛む場所=痛みの原因がある場所、となるのでシンプルでわかりやすい痛みです。

それに比べて、腰痛・ひざ痛・肩こりなどは、痛みの原因である場所が全く異なっているのです。その痛みが「変形性ひざ関節症」「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」という診断がついたとしてもです。多くの方は、膝が痛ければ膝に原因がある、腰が痛ければ腰に原因があると思われるでしょう。確かに膝の軟骨がすり減っていれば、それが問題で膝に痛みが出ていると思うかもしれませんが、実際にはそうではありません。

仙腸関節・腰仙関節のズレや引っかかりが痛みの原因

簡単に一言で言うと、関節のズレが原因で関節内に不具合が起こり、そこから骨膜などを伝って別の場所で痛みとなって出現します。これを「関連痛(かんれんつう)」とか「放散痛(ほうさんつう)」とも言います。関節にはそれぞれ「正しい位置」があります。それぞれの関節が正しい位置であれば、体はスムーズに動き、痛みが出ることはありません。これをニュートラルポジションとも言いますが、姿勢や生活習慣、ちょっとした動きなどで、関節が正しい位置から脱線した動きをし、そのズレが常態化してしまうことがあります。

すると、本来はフワフワと動くはずの関節にズレや引っかかりが生じ、それが腰痛・ひざ痛・肩こりなどの原因となります。しかも痛みは骨膜を伝ってさまざまな場所に出現するので、「痛む場所」と「痛みの原因がある場所」が異なるという現象を起こすのです。ここでいう関節とは、「仙腸関節」と「腰仙関節」であり、ひざや腰の関節ではありません。残念なことにほとんどの医師・理学療法士・柔道整復師・鍼灸師・治療家でさえ、こうした痛みのメカニズムを知りません。だから痛みの原因となっている場所も特定できず、いたずらにお金と時間ばかりを使う治療になってしまっているのです。

日本では昭和50年代に関節治療が確立されていた

このようなメカニズムは、関節運動学 (Arthrokinematics) として、1927年に確立していました。日本では昭和57年に 1年間の期間に1,020例(他の病院で,腰部捻挫,坐骨神経痛,腰椎分離症,辷り症,変形性腰椎症,椎間板ヘルニアなどの診断)を対象に、仙腸関節の運動学的治療が行われました。それらの患者のうち85%にあたる874例が仙腸関節機能異常と診断されました。仙腸関節治療で著効及び改善したものは、92%でした。痛みは仙腸関節の治療のみで消失もしくは軽減するものがほとんどだったのです。 つまり、痛みが出ている場所と原因である場所が異なる結果だったということです。また、患者さんに対しては、牽引や腰痛体操を実施すると痛みが増悪するという結果で、現代医療で行うリハビリに疑問を持たざるを得ません。

本当に良い治療とは?

では、本当にいいリハビリや施術とはどのようなものなのでしょうか。私は、痛みの原因にアプローチしそれを即座に取り除ける施術であり、即効性があるために「繰り返し通い続けない」施術なのではないかと考えています。即座に取り除けなくとも、少なくとも2〜3ヶ月以内に痛みが消失することが望ましいです。私も痛みの原因である関節内の機能障害にあることにいち早く着目し、患者治療に使用した結果、この15年間でさまざまな成果が得られました。中でも腰と骨盤の間にある「腰仙関節」という小さな関節が重要なカギを握っています。「仙腸関節」や「腰仙関節」を中心にさまざまな関節のズレを調整することによって関節内のズレや引っかかりが取れ、関節が本来の位置に戻り、痛みがなくなるだけでなく、関節をスムーズに動かせるようになります。

関節の調整というと、カイロプラクティックのように骨をボキボキ鳴らす施術を思い浮かべるかもしれませんが、私はそのようなことは一切しません。服の上から関節に手を当てて優しく動かし、関節を本来あるべき状態に戻すという手法です。関節が正しい通り道を通ることによって、正しく動く状態に戻すのです。よく驚かれるのが、「治療をしているのかどうかわからない」「ただ触っているだけのような感じ」であるにもかかわらず「治療が終わって体を起こしたら、痛くなくなっていた」とか「正座ができるようになっていた」ということです。私のもとに来られる患者さんたちの中には、80代以上の高齢者の方が少なくありません。昨年、92歳の女性の方を治療させていただきましたが、治療前は歩くのもつらいくらいに痛みを訴えていましたが、治療が終わって立ち上がったとき、「あれ?全然痛くなくなっている」と驚かれていました。そしてその女性は、杖を忘れて帰られたのです。

関節の治療ができるのは医師や理学療法士でも0.002%以下

なぜ私がそのような治療ができるかというと、理学療法士という国家資格を持ち、痛み解消のエキスパートというべき医師(関節治療の指導医)のもとで、マンツーマンで指導を受けるという得難い経験を積んできたためです。日本の理学療法士のなかでもこの治療を行えるのは、私を含めわずか0.002%以下です。ほとんどの理学療法士が、関節可動域訓練や筋力増強訓練、バランス訓練を中心として行うと思います。私も理学療法士になりたての頃は、そのようなリハビリを行なっていましたが、患者さんは一向に良くならず、現状維持を目的としたリハビリが中心となっていました。

しかし関節学的治療に巡り合ってからは、関節が破壊され、痛みに苦しむリウマチの患者さんたちが、医師の手技によって痛みが消失し、元気に毎日を過ごせるようになっていく姿を見て、驚くとともに感動で「世の中には痛みを解消するためのこんな素晴らしい技法があるのか!」と感動で胸がいっぱいになりました。そして自分も痛みに苦しむ患者さんたちの役に立ちたいと、強く思うようになったのです。YOSHIRO STUDIOには、私のこれまでの学びと経験のすべてが詰まっています。みなさんの健康維持に役立てていただければ、これほどうれしいことはありません。

【病院の真実2】に続く。

湯浅慶朗(YUASA YOSHIRO)
足指研究所 所長
理学療法士、足指博士、足指研究所 所長。ハルメク靴の共同開発者。東京大学で研究を行う。

病院で理学療法士として高齢者医療(リハビリ)に携わる。現代医療のあり方に疑問をもち、病院を退職。妻のO脚改善をきっかけに足指の研究に入る。一生歩き続けられる体をつくる「ひろのば体操」を考案。西日本新聞連載「お茶の間学・足指伸びてますか~」(全22回)が人気となり、NHK「サキどり」「ガッテン」などで足育として取り上げられ、大きな反響を呼び、足指研究所で足腰の相談に乗るほか、病院の再建をはじめ、一般や学生、児童向けの講演活動を行っており、日本国内だけでなく、ニューヨークやバンコクなど、世界各地を飛び回っている。

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